2007年11月30日
レウミー銀行汚職疑惑/映画『The Debt』
2007年11月29日(木)20時のニュース
イスラエル警察は、オルメルト首相のレウミー銀行競売の汚職疑惑を、証拠不十分で不起訴にするよう提案した。この事件で同首相は2度調査を受けた。警察は、事件に関わった弁護士の事務所、財務省、イスラエル銀行などを調査。また、米国や豪州でも調査を行った。警察は調査報告書を検事総長に提示し、後者が警察の提案を実行するか決定する。
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テルアビブの労働党本部で行われた会議で、エフード・バラク国防相は「最終合意は簡単ではない」と述べ、「責任感と冷静さをもってイスラエルの安全保障の確保を要求する」と強調した。同国防相は「政治、外交、人口などの問題を見れば、2民族2国家制意外の道は無い」と指摘。また「労働党はこの夢を実現するために最善を尽くす」と言明。さらに「ブッシュ大統領は、イスラエルの安全保障を約束した、イスラエルの大いなる友人であるが、交渉が進展すれば、意見の不一致もあり得る」と付け加えた。
【解説】
レウミー銀行汚職疑惑は、同銀行を民生かする際に、オルメルト首相が知人に便宜を図ったと疑い。オルメルト内閣には、首相を含め、他にも複数の汚職疑惑がかかっている。
【映画情報・The Debt】
今日イスラエル映画の『The Debt』を見に行ってきました。
ストーリー
1964年、アウシュビッツでユダヤ人に対し人体実験を行っていたとされる元ナチス将校を誘拐し、イスラエルで裁判にかけるため、モサドのエージェント3人がドイツに送られる。作戦は成功するのだが、メンバーの1人ラヘルの不注意で、監禁中に取り逃がしてしまう。エージェントたちは、元将校が逃亡した事実を隠し、モサドには「将校が逃げようとしたため、やむを得ず射殺した」と伝える。イスラエル帰国後、3人はヒーローとして迎えられ、それぞれの地位を固めていく。
それから30年後、ウクライナの新聞に、殺したことにしていた元将校が、「罪を悔いて全てを告白する」という記事が載る。嘘を隠し通すため、ラヘルは再び将校を殺害するため、キエフに飛び立つ。
内容の解説
以下の記述に、ストーリーの核心に触れている部分もあります。
ネタバレが嫌な方は、映画を見てから、続きを読んでください。
モサドがヨーロッパに送られ作戦を展開する点では「ミュンヘン」を思い浮かべる人もいるかもしれないが、訓練を受けたプロのエージェントが、練り上げた作戦を実行していくといった点では、モサドが素人集団として描かれてしまった「ミュンヘン」よりは現実的といえる(「ミュンヘン」もこの映画も、事実を忠実に描くための映画ではないが)。しかし、エージェントが、それぞれ弱さや憎しみ、苛立ちなど普通の感情を持ち合わせていることを描いている点は、「ミュンヘン」と似ているかもしれない。
どちらかというと、この映画はある面、「父親達の星条旗」に似ているところがあると感じた。それぞれの国で「歴史」とされるのはあくまで「物語」であり、必ずしも「事実」では無い。イスラエル国内でも、エージェントたちの嘘は「真実」と受け入れられ、元ナチスに「天誅」を下した3人は祭り上げられた。この映画で、主人公達は30年間、自分達が作り上げた「物語」のヒーローを演じてきたが、嘘をつき続けているため、心の傷は癒える事は無かった。その3人に、「物語」のお陰で自らの地位を築いた3人に、過去の亡霊が再び現れる(この辺が、「父親達~」と違うところ。自分が嘘をついたわけではないので、それを過去を話さない理由が違う)。
また、間接的に触れているホロコーストの問題も興味深い。3人の内、ホロコーストを経験しているのはリーダーのツヴィだけ。他の二人はホロコーストのことを知らない(ラヘルの母親は生存者であるが、ラヘルは戦後生まれ)。世代によって、ホロコーストに関する考えか違うのが映画でも伺える。アウシュビッツの生存者のツヴィは、ガス室で死んでいったユダヤ人達を侮辱され、取り乱し、殴りかかってしまう。しかし、ホロコーストを間接的にしか知らないエフードは「ホロコーストでユダヤ人は何もしなかっただろ!」とツヴィに言ってしまう。
これは、当時イスラエルで、ホロコーストの生存者や犠牲者が、ある意味、良く思われていなかったため。「運命に立ち向かうユダヤ人」を掲げたシオニズムを元に建国し、戦争に勝ち続けたイスラエルにとって、ホロコーストの犠牲者は「運命を受け入れ、死に導かれていった」と捉えられていた(ちなみに、この考え方が変わったのは、アイヒマン裁判と六日戦争が大きな原因だが、それについてはこちら)。
何はともあれ、モサドを描いた、イスラエルのサスペンス映画に興味がある方は、どうぞご覧になってください。映画は基本的に、ヘブライ語ですが、ドイツ語やロシア語のシーンもあります。英語の字幕も付いていました。俳優人も、ギラ・アルマゴール(ベテランの女優。最近では「ミュンヘン」の主人公の母親役も演じていた)、オデド・テオミ、イタイ・ティラン(レバノン撤退の映画『ブフォール』の若い俳優人の中でぴか一だった)、ネタ・ガルティ、エドガー・ゼルゲ(ドイツ人俳優)など。
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投稿者 moshe : 2007年11月30日 09:47