« ヴィノグラード調査委員会、中間報告書を提出 | メイン | カディーマ内で首相非難始まる »

2007年05月01日

オルメルト首相「辞任するつもりは無い」

2007年4月30日(月)22時 FM95のニュース

オルメルト首相は「ヴィノグラード調査委員会の報告書は重大で厳しい。会員は根本的で真剣な仕事をしたと見える」と述べた。同首相は「戦争は正しく、阻止は出来なかったが、失敗もあった。私が率いる政策決定者には欠点があった」と発言。また「辞任するつもりは無い。明らかになった欠点の根本的な早期解決のために行動する」と強調。「明日内閣で特別会議を開き、報告書を学び、解決法を模索する班の設置を推奨する」とした。同首相は「近く拉致兵士を帰還させることが出来ると願う」と付け加えた。

戦死者遺族らは「ヴィノグラード委員会の決定は、政治的指導者と軍事的指導者に、全ての手段を使って拉致兵士を奪還することを強いている」と述べた。拉致兵士3人の家族代表は会議を開き、拉致兵士奪還への努力を強めるよう首相と軍に呼びかけた。


カディーマ閣僚の集会で、演説者はオルメルト指示を表明した。シモン・ペレス大臣は「全閣僚に戦争の責任がある。選挙をせず、間違いを正すべきだ」と述べた。シャウル・モファズ大臣は「内閣は間違いを正す決意がある。最もよく改正を行えるのはオルメルト首相だ」と強調。ゼエブ・ボイム大臣とロニー・バロン大臣も同趣旨の八間をした。


リブニー外相は「ヴィノグラード委員会の報告書をよく読み、内容を理解する必要がある」と述べた。外相は「報告書は厳しく根本的な改革が必要と見える」と発言。また、同外相の政治路線に関する過去数日の報道を否定し、「首相と共に間違いを正すために行動する」とした。


アビグドール・リーベルマン大臣は「報告書は重大であり、欠点が明らかになったが、今は政治的な敵対心を晴らすときではなく、間違いを良く学び、直すべきだ」と述べた。同大臣は「今は団結し、来る時期戦闘に備えるべきだ」と強調した。


ペレツ国防相も辞任するつもりは無い。国防省側近は今日、「国防相は、戦争の教訓に基づく、計画を続ける」と述べた。

【解説】

第2次レバノン戦争を調査したヴィノグラード委員会が中間報告書を提出しました。当初予想されていたものより、かなり厳しくオルメルトとペレツは極めて困難な立場に居るといえます。報告書は、首相、国防相、参謀総長、軍、内閣など、全員非難を受けています。

結論は要約すれば次のようなもの:オルメルトは、判断が軽率で、軍の準備や他の計画を十分に考慮しなかった。ペレツは、軍事的経験や知識が浅いにもかかわらず、専門家と相談をせずに行動した。ハルーツは、計画が無いにもかかわらず、政府に情勢をちゃんと説明しなかった。つまり、全く状況を把握できていないオルメルトとペレツに代わって、軍が政治を先んじていたという危ない感じだったということです。

報告書は、そもそもペレツに国防相のポストを譲り、経験の無いペレツが何も考えずにそれを受理したこと自体が間違いだったとしています。また、問題は過去数日のものではなく、2000年のレバノン撤退から続いていた準備不足が戦争における失態の原因の一つだとしています。

最悪の状況がいくつも重なったということですね。


中間報告書を受けて、カディーマ・労働党内でも不穏な動きが始まっているようです。カディーマ議員などは公式にオルメルト指示を語っておきながら、影で党首交代を狙っているようです。労働党は党首選を控えているので、今後の動きが気になります(これだけ、経験不足が強調されれば、バラクが帰ってくる可能性も高いです)。主要候補のバラクとアヤロンも本音では、少しの間でも閣僚になっておきたいようですが、オルメルトと一緒に居る時間が長ければ長いほど、労働党に対する非難も強まるところがジレンマです。

野党は、カディーマよりも、イスラエルベイテイヌとシャスに内閣離脱と国会解散を呼びかけています。しかし、今総選挙になれば、首相になるのはおそらくBBちゃん(ネタニヤフ)。右翼政党も議席を伸ばすだろうし、ガイダマックみたいなわけの分からない人の政党も出てくる。カディーマは落胆し、労働党も議席を落とす。和平プロセスはしばらく無理になるだろう。

報告書の内容はこちら

投稿者 moshe : 2007年05月01日 17:24

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.israel-radionews.com/moshe/mt-tb.cgi/378

コメント

コメントしてください




保存しますか?