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2011年09月11日

カイロのイスラエル大使館に群集乱入

2011年9月10日 22:00のニュース

ビンヤミン・ネタニヤフ首相は、カイロのイスラエル大使館に群集が乱入したことを受けた演説で「イスラエルはエジプトとの和平条約を固持し、早急に大使をカイロに戻せるよう努めている」と述べた。また「和平は両国にとって国益に適う」と強調した。

同首相は「決定的な危機的状況の中、支援の手を差し伸べてくれた」として、オバマ大統領に感謝を表明した。「オバマ大統領は我々の要請に応じ、全力を尽くしてくれた」と述べ、「感謝しなくてはいけない」と発言。「イスラエルと米国の強力な関係を示し、(関係は)このような時に力を発揮する」とした。

さらに「エジプト特殊部隊の介入は悲劇を未然に防いだ」と述べ、群衆による大使館への乱入を非難したエジプト広報相の発言を評価した。

トルコとの関係については「更なる悪化の防止努める」と述べた。同首相は「イスラエルは関係悪化の道を選んでいない」と述べ、「イスラエル次第ではないが、関係改善に努める」とした。

アビグドール・リーベルマン外相は、トルコとの関係悪化を受け、会議を開いた。会議で挙がった案は政府に提示する。ネタニヤフ首相府は昨日、「イスラエルは関係悪化を回避し、緊張を緩和することを望んでいる」とコメント。

【イスラエル・エジプト関係】

当初、エジプトはイスラエルにとって、最大の敵だった。しかし、1977年にエジプトのサダト大統領がイスラエルを訪問。両国は1979年に和平合意に調印。イスラエルはシナイ半島から撤退、両国に大使館を設立し、両国空港への渡航が開始する。

サダト大統領の暗殺、レバノン戦争による関係悪化、タバの所有権などを巡って対立が起こるが、多くのイスラエル観光客がエジプトを訪れるようになる。

国家同士の関係はギクシャクしていき、「冷たい平和」と呼ばれ、対イスラエル・ボイコットになど、化的交流などは抑えられてきた。

また、第2次インティファーダ時に、エジプトは駐イスラエル大使を召還。同時期にシナイ半島で多発したテロを受け、イスラエル観光客も足を運ばなくなる。

シャロン首相時代に両国の関係は改善し、ガザ撤退もエジプトとも調整があってこそ、順調に行われたと言える。第2次レバノン戦争では、ムバラク大統領は暗にイスラエルを支持、反ヒズボラ姿勢をとる。拉致兵士問題に関するイスラエルとハマスとの交渉ではエジプトが仲介役を担うなど、イスラエル・エジプトの関係が強化していく。野党を初め、イスラエルとの国交断絶を呼びかける声は根強いが、エジプトの駐イスラエル大使館は拡大していき、イスラエルの中でも最大規模となっていく。

2008年末にイスラエルがガザ地区で行った大規模な軍事作戦では、ハマスに開戦の責任があるという姿勢をとり、ガザ地区とエジプトの国境を開かなかった。エジプトがハマスを恐れる背景には、イランの影響強化への懸念がある。

2011年、反ムバラク・デモが激化し、イスラエルとの和平条約に反対する勢力がイスラエルとエジプトをつなぐガスパイプを爆破。ムバラク辞任後の新政府は、外交政策を一新したのを見せるためにガザ地区との国境を開放した。

8月には、イスラエル南部で発生したテロによる銃撃戦で、エジプト兵士が死亡。イスラエルとエジプトは、和平合意を続けることで利害関係が一致しているが、イスラエルとシナイ半島の国境が危険地帯となったことや元々強かったエジプトの反イスラエル世論もあり、両国の関係は悪化している。

投稿者 moshe : 2011年09月11日 13:00

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